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万葉タンカービレ!(8/31~9/1)

 こんばんは、ブログでは初めましての柳(OB)です。更新が間延びしてしまってたいへん申し訳ありません!
 一応簡単に自己紹介しますと、遅刻魔の前会長です。『立命短歌 創刊号』の企画で『すみれ坂の魔女』のボイスドラマの脚本化、編集を担当しました。



 さて、去る八月末日、富山県(高志の国文学館様)、北日本新聞社様主催のイベント「第一回万葉タンカービレ」に、立命短歌会からは村松、北、濱松、宮崎、柳の五人が参加してまいりました。今回はざっくりとイベントレポートを書いていこうと思います。

※注意※ 長いです

「万葉タンカービレ」は、万葉のふるさと富山から、幅広い世代に短歌の魅力を発信し、また富山県の魅力を知ってもらうことを目的にした、短歌イベントです。

――万葉タンカービレFacebookページより


 つまるところ、短歌を通して富山の魅力を、富山の自然や歴史を通して短歌の魅力を広く伝えていこう、という趣旨のイベントでした。学生歌人による吟行や専門家の講演、トークセッションなど様々な企画からなる多角的な試みだったと思います。
 富山県は、万葉集の成立に深くかかわった大伴家持ゆかりの地であるということで、短歌とも親和性が高いのでしょう。
 ゲスト歌人も石川美南黒瀬珂瀾穂村弘(五十音順、敬称略)と非常に豪華!

 ちなみに、初日は京都から青春18きっぷを使い、12:30に高岡駅集合というスケジュールで、濱松を除く四人は京都駅始発の電車に乗るため前日から柳の下宿にて待機していました(電車の始発時間にはまだバスがなく、みんなでタクシーを使うしかなかったのです)。結果ほぼ不眠での富山入りとなりました。濱松とは南草津の車内で無事に合流することができました。

 高岡に向かう途中、金沢で乗り換え待ちがあったので、こんなものを購入。

富山ブラックサイダー

 後味に醤油のような香りが強く残って、なんかこう、斬新でいいと思いますよ、うん。ぜひね、飲んでみてほしいですね。

 そして到着した高岡では、やはり富山に来たからにはブラックラーメンを食わねばならぬと意気込みまして、

ハマえも~ん!

 違うわ、

ブラックラーメン

 景気づけに食べてまいりました。
 濃い(笑)
 ブラックラーメンとしてはマイルドなお店だったということですが、それにしても醤油が濃い。さらに胡椒をがんがん投入しまして、これはなかなか病みつきになる味でした。

 と、富山を満喫したところで、いよいよタンカービレ本番です。
 詳細に書くととんでもない分量になるので、ざっくりダイジェストでお許しください。


≪一日目≫8/31

 富山駅集合の面々を拾ったバスが高岡駅に到着、我々を含む残りの参加者を回収して、いよいよ万葉タンカービレのスタート。
 初日は、富山の観光名所を三カ所巡っての吟行でした。


 まず最初に訪れたのは「雨晴海岸」。「あはらし」です。「」です。
 あいにくの曇り空でしたが、雄大な日本海がひらけていました。

 海岸線に沿って走るディーゼル車を熱心に撮ったり、裸足になって海へと入っていったり、学生歌人たちの場を楽しむ力(笑)はすでに全開でした。

 海岸の手前には祠を頂く大きな岩があり、その名を「雨晴岩」、あるいは「義経岩」などとも呼ばれているそうです。源義経がこの地を通りかかった際に大雨が降り、この岩陰で雨宿りをしたのだとか。

雨晴岩

 大岩の裏側には、謎の小さな祠のようなものがもう一つ、寄り添うように建てられていました。由縁はさっぱりわかりません(おい

雨晴海岸にて

 海岸にて。
 右端にちらっと写っているのは穂村さんです。さらにその右には黒瀬さん、石川さんもいらっしゃいます。
 この時に撮られた写真が北日本新聞のweb公開記事になっているので、検索してみてください。ほとんどゲスト歌人のみなさんとりったんメンバーしか写っていない写真が採用されています。やってやったぜ。

還ってゆくの

 楽しそうね。さっさと海へお還りなさい。


 北はスカートが濡れたので着替え、次に訪れたのは「富岩運河環水公園」。
 運河と言うからには運河なのでしょう、水辺を取り囲むようにして芝生やら妙な建物やらが並ぶ公園です。

長すぎワロス糸電話

 妙な建物は、実は糸電話タワーなのでした。何を言っているのかわからn(ry
 この二つの塔の最上階のベランダを結んで長ーい赤い糸が渡してあり、それぞれのベランダにあるコップを使って糸電話ができるのです。
 この糸電話で愛を伝えられたらその二人はカップルになれるとかいうまことしやかな話があるようで、なるほど、確かに長さの分だけ音質は悪く、これで意思疎通できるなら付き合っちゃえよ、というものでした。充分楽しかったですけれども(笑)まあでもこんないかにもなスポットに二人で来てる時点でそいつら付き合ってるでしょ。
 
 なお、この公園にはなんと2008年の世界一景観が美しいスターバックスに選ばれた店舗があるのです!
 みんな糸電話に夢中で写真など何もないので、ぜひ「世界一 スタバ 富山」で検索して、あるいは富山を訪れて実物をご覧ください。



廻る富山湾

 移動中……。
 りったんにはちょろ(ちゃら)い玉がいます……。



 初日、吟行の最後は「天湖森」というキャンプ場にて。「てんこもり」と読みます。冗談かよ。
 水面が霞立つ池(ただの噴水だった)があったり、アスレチックが併設されていたり、遊びどころてんこ盛り!

 北日本新聞の担当の方は「豊かな自然を体で感じてほしい」とおっしゃっていたのですが、そこはやはり学生歌人たる者遊び倒さねばなるまい

天湖森にて

 全力で遊具を楽しんだのでした。一番はしゃいでいたのはこの柳ですが。
 全身を使って自然と対話していたのですよ。
 もちろん静かに自然を感じていた方もいらっしゃいますよ、念のため。

 らせん状のスロープを登っていく展望台もあって、

「走ろうぜ!!」

 とか言ってダッシュで登っていくのもやはり我々立命短歌会なのでした。思ったより長く、登りきった頃にはみんな息も絶え絶えなのでした。
 町が見下ろせたり、山々に囲まれている様がよりはっきりと感じられたり、登った甲斐はあるというものでしたが、果たして走る意味があるのかと言われると、それが青春なのだということです。

風が強かった

 柳のみだれ髪。風がとても強かったです。
 富山に来る前は悪天候の予報だったので、むしろ、よくここまでもったな、とさえ思っていました。


 吟行はここで終わり、宿であるインテック大山研修センターへ。個々の部屋のドアから各棟の出入り口までカードキー管理された施設で、かなりすごしやすかったです。

 そして研修センターに到着したあたりから、ついに大雨がざんざと降り出してきました。
 吟行の間、本当によく耐えてくれたよ富山の天気。

 しかしつらい時間はここからなのであった……。
 夕食をいただいてから、作歌タイム。そりゃあ吟行ですからね、歌をね、詠まないといけませんよ。
 今回の選者であるゲスト歌人の方々に歌を提出しないと懇親会(飲み会)にたどりつけないとあっちゃ、やるしかありませんよね。

 そんなこんなで、全員が無事詠草を提出してから(?)、いよいよ飲み会です。
 富山の日本酒やら焼酎やらますのすしやらなんやら、美味いもんばっかり並べてみんないい気分でした。
 短歌の道の先輩である歌人の方々からも興味深い話をたくさん伺うことができ、とても実りある懇親会だったと思います。

 まあ裏ではいろいろめんどくさい奴がいたりもしましたが、それはオフラインで……。


≪二日目≫9/1

 前日の懇親会の影響からグロッキーな人が多かった二日目。立命短歌会では、宮崎が宿泊施設の方から頭痛薬をいただき、濱松は午後に向けて徐々に体調を悪くしていきました。


 二日目スケジュールの最初は、高志の国文学館にて、企画展「辺見じゅんの世界」見学。
 富山出身のノンフィクション作家・歌人である辺見じゅんの没後二年に合わせた企画で、父・源義の略歴や、それぞれの直筆稿などが展示されていました。
 もっとも印象に残ったのは『呪われたシルク・ロード』の表紙でした……。


 見学の後、事前に公募されていた「富山の風土」をテーマとした短歌作品の、受賞作発表会がありました。
 一般の部、学生の部それぞれの最優秀賞と審査員賞、そして、前日の吟行で詠まれた歌の最優秀賞、審査員賞も合わせて発表されました。

 この学生の部では、なんと京大短歌の安達くん最優秀賞に選ばれました!
 後輩の女の子に借りたカーディガンがとてもかわいかったです。


 表彰式から昼食をはさんで、高志の国文学館館長である中西進氏の講演「家持を育てた風土」の聴講。
 大伴家持の歌を引きつつ、それらの歌が詠まれるに至った家持の心情や、背景にある富山の自然を解説してくださいました。
 自身の浅学ゆえですが、今まで触れてこなかった「和歌」というものの一面に親しみを持つ、とてもいいきっかけになったと思います。


 そして、万葉タンカービレの締めくくりには、ゲスト歌人に女優の本上まなみさんを加えた四人でのトークセッションが行われました。
 いや、知ってましたけど、本上さんきれいでしたね……。

 トークセッションは、四方が選んだ「食」に関する歌を取り上げて、短歌表現における力づよさとか、難しさだとかを提起するものでした。
 前日の夜に目の前で話を聞きながら酒を飲んで梨を食っていたことを思うと、やはり憧れの存在としてステージ上にいる歌人の方々を見るのは不思議な感慨があるものでした。

 トークセッションの中で、石川さんがご自身で引いていた内山さんの「小籠包」の歌に関連付けて立命短歌会の宮崎の歌を紹介しようとしてくださったのですが、残念ながら咄嗟に思い出せなかったようで……。
 この場をお借りして。

必殺技のごとき音感こどもらが次々繰り出す「小籠包」は

やわらかい樹木/『立命短歌 創刊号』/宮崎哲生




 トークセッション後、参加した学生歌人たちの集合写真を撮っていただき、「第一回万葉タンカービレ」はお開きとなりました。

 初日に吟行で回った観光地はどこも楽しめるものでしたし、その夜の懇親会、翌日のイベントと学ぶ場も非常に多く、素敵な企画だったと感じています。上から言っているようで申し訳ないですが……笑

 もっとも危惧していた天候も吟行が終わるまでは持ちこたえ、結果として遊びまくって富山観光を満喫した旅でした。

 懇親会の余りでいただいた地焼酎もなかなか美味しかったですし。

 企画、案内をしてくださった北日本新聞社様に深くお礼を申し上げて、この度のイベントレポートを終わらせていただきます。

(柳 文仁)





【おまけ】
 追記にて帰途の模様を軽くお届けします。
 連歌もあるよ!
【おまけ】
≪連歌行~富山発京都行≫

 イベント終了が16:30頃、そこから記念撮影をしまして、解散が17時前。
 帰りも青春18きっぷである我々五人は、急ぎ足で富山駅に向かうのでした。

 道中のコンビニで、件の「歌人と立命短歌会」写真が見事に掲載されている北日本新聞を数部購入し、無事目的の電車に乗りました。
 と言っても終電の一、二本前とかなんですが。

 さて、18きっぷということで、ここから六時間。
 六時間てwww
 行きは不眠により爆睡だったのですが、帰りは意外なことに元気で逆に辛い。

 そこで致し方なく、というかある意味必然の流れと言うか、

「連歌しようぜ!!」

 となるあたり青春ですね。
 濱松、宮崎、柳という立命短歌会の年増三人による連歌が数時間も続くのでした。
 ちなみに村松は轟沈、北は不参戦でした。

 Twitterに流したものもありますが、その際の作品をいくつか紹介したいと思います。


ゆるやかに夜は窓より入り来て今くるぶしを浸したところ

上の句:濱松/下の句:柳



残照に抱かれてぼくら耳たぶをかじり合ったね鳥が来るまで

上の句:柳/下の句:宮崎



そういえば栞になった影たちは隠されたのか夏のページに

上の句:宮崎/下の句:濱松



笑わない君はいらない 切りとった夏は裸足で踏みつけてやる

上の句:柳/下の句:宮崎



「『好き』なんてゆうと思った?センパイのあやのは今のあやのじゃないの」

上の句:宮崎/下の句:濱松



子曰く「風花のなか真実(ほんとう)の己、ケセランパサランあり」と。

上の句:宮崎/下の句:柳




 なかなかいい連歌ができたと手前味噌ながら思っております。
 連歌は、一人で歌をつくっている時よりも、ほどよく責任感を手放して遊べるようなところが好きなんですよね。まんま無責任な物言いになってしまいますが。

 耳たぶをかじり合うなんて破廉恥さも垣間見え、面白いレトリックが入ったあやのちゃん短歌も飛び出し、つくっている方はとても楽しめたのですが、みなさんはいかがでしたでしょうか。

 最後?
 最後の歌、とても好きなんですよね。
 この、疲労で頭が回らなくなってこそ生まれるカタルシスとでも言うんでしょうか、わけがわからないのでこれ以上はやめておきます。


 リア充っぽい

 車内にて。
 タンカービレ帰りにしては、なんだかわりと元気そうなんですよね……。

 その頃村松は

村松寝る

 轟沈。


 ちなみに、濱松を南草津で送り出し、京都駅に着いてから四人は再びタクシーに乗って柳宅に戻り、翌日の昼までだらだらと疲れをもてあそんでから、ようやく本当の解散となりました。
 
 本当に楽しい三泊四日(!?)でした!!
 ありがとうございました!!


~完~

文責:柳 文仁
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プロフィール

りったん

Author:りったん
第五次立命館大学短歌会です。40年の時を経て、2012年9月25日(火)に再結成しました。通称:立命短歌会。りったん。大学公認団体です。

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